風邪を引いている野良猫を保護した話

ルナ

こんにちは、フジカヲルです。

うちにいるワンコたちはショップからお迎えした子や自家繁殖でうちに残した子なのですが、一方ニャンコは全員が野良猫から家猫になった子ばかり。
そんなニャンコたちとの出会いをお話したいと思います。

今回はルナのお話。

オットからの相談

オット
オット

猫、連れて帰ってきてもええかな

とわたしに相談してきたのは忘れもしない2020年4月8日のこと。

前からオットの職場の敷地内に何匹か猫が住みついていて、その中に気になる子がいるという話は聞いていました。
この気になるというのは可愛いからとか人馴れしているからとかではなく、猫風邪を引いていて目ヤニと鼻水がすごいからという理由。

そんな話を聞いていたのもあり、わたしの返事は即答で

カヲル

うん、ええよ

しかしながらわたしは動物好きと自称しているものの猫の飼育経験はゼロ。
先人たちの知恵を拝借すべく、この日の夜は保護活動をしている人のブログやサイトを読み漁りました。
(この時に得た知識はわたしも後世に伝えるべく後日記事にしようと思う)(大袈裟)

こんにちは、猫ちゃん

翌日の4月9日。
いつもは16時頃に「今から帰るわ~」と仕事終わりのオットから電話が入るのだけれど、この日は15時頃に着信。

 

オット
オット

猫!猫保護したから!病院行くで!

いや、早すぎへん??

まさか昨日の今日で保護するとは思っていなかったので大急ぎで準備をして、家の前まで車で帰ってきていたオットと合流。
猫は車の三列シートの一番後ろの席でただでさえ小さい身体を更に小さくして座っていました。

向かったのはTNRの応援と保護犬の応援を積極的に行っている大阪市北区にある一犬猫動物病院さん。
電話で猫を保護したこと、風邪を引いていることを説明すると快く受け入れてくださいました。

診てもらった結果、やっぱり猫風邪を引いていました。
あと先生曰く、だいたい生後半年ぐらいだろうと。
念のためにパルボ検査(陰性でした)、爪切りをお願いして診察終了。


先生に診てもらっている間も怒ったり鳴いたりせず、ただただ置物のようにじっとしていました。

帰宅途中にオットと名前はどうするか話し合った結果、ルナに決定。
由来はセーラームーン。三毛猫だけど。
オットからは「お前LUNASEA好きやったっけ?」と聞かれたけどそっちじゃない。世代もちょっと違うし。

帰宅後、組み立てたケージに入ってもらってご飯とお水も準備。

クッション準備したのに全く乗ってくれなかった写真。ちょっと悲しい。

初めてのご飯

翌日、全く同じ位置で座っていて相変わらず置物状態のルナ。
ご飯も食べてないしお水も飲んでない、トイレもしていない。
時折目隠し布をかいくぐってケージ越しに匂いを嗅いでくるキャベツにシャーと威嚇したり猫パンチを食らわせたりするわけでもなく。

環境変わったし仕方ないよな、獣医さんも2~3日はご飯食べないと思うって言ってたもんな、なんて仕事中のオットとLINEのやり取りをしているとケージの中から小さくポリ……ポリ……と音が。

そっと覗いてみると

食べてる!!!!!

薬はそのままフードに混ぜても食べてくれないから、無理やり口を開けてぽいっと入れるスタイルで何とか飲ませることに成功。
無理やり口を開けるのは可哀想だけど、このまま風邪が長引く方が可哀想だと心を鬼にして。
放っておくとカチカチに固まる鼻水もお湯で濡らしたガーゼでこまめに拭き取り。

ルナにとって嫌な事ばっかりしてるから噛まれたり引っかかれたりされても仕方ないなと心の準備はしていたけど、風邪でしんどいからなのか全く危害を加えてこない。
小さく「ギニャァァ……」って鳴くだけ。

ルナ、めちゃくちゃダミ声。

先住犬との顔合わせ

我が家は部屋のドアを全て取っ払った見た目ワンルーム(実際は2LDK)なので、隔離することが出来ず。
突然こんな賑やかしい場所に連れてこられて可哀想だなあと思いながらもこの日はそっとしておくことに。

そっとね……そっと……

むり!!

キャベツがずっとケージの前でキュンキュン鳴いて全然眠れやしない。
そしてオットは全然起きない。羨ましいぐらいの爆睡。

顔見せろ臭い嗅がせろとキュンキュン鳴きまくるキャベツを宥めながらルナの様子を見つつ、結局ほとんど眠れなかった保護当日。
保護した猫が夜鳴きして寝れないという話は聞いたことがあっても、先住犬が鳴いて寝れない話は聞いたことがなかったから完全に油断していた。

さすがにこの日もキャベツの鳴き声で寝れないのは勘弁して欲しいと思い、一度顔合わせをしてみることに。
ほんとは時間をかけて徐々に慣らしていくのがいいのはわかっているけれど、さすがに寝れないのは辛い……。キャベツもほとんど寝れていないからしんどいと思うし。

ルナをケージから出して膝の上に乗せて、みんなとご挨拶。
まぁオカンの予想通り、もんちゃん以外の全員から匂い嗅がれまくりの大人気。
ナナとハチはすぐに飽きて「また新入りが来たのか……」といった表情で解散。

しつこいのがとうふとキャベツ。
さすがにルナもわたしの膝の上から逃走して高いところ、というか捨てようと思って部屋の隅に積んでいた布団2組の上に逃げ込み、2度シャーと威嚇。
(今これを書いているのは保護して1年半後のことだけど、先住犬に威嚇したのはこれっきり)

そして数十分後、目を疑う光景が。

このままキャベツの横ですやすやと眠りにつくルナ。
キャベツはルナの寝顔を見ながら自分も眠りの体勢へ。

キャベツが夜中キュンキュン鳴いてたのは一緒に寝たかったのかな?
お世話したかったのかな?
避妊手術してても母性は出るのかな……初対面の種族違いで?
これだけ長い期間一緒に暮らしててもわからないことだらけ。

あとルナの順応性すごいな。

オットが仕事から帰宅後、いつものようにもんちゃんはオットの膝の上に。
めちゃくちゃ寒がりなので夏でも冬でもオットの体温で暖を取るもんちゃん。
そしてそのもんちゃんと同じようにオットの膝の上に行くルナ。

家猫生活2日目でこんな馴染む??

もんちゃんの背骨めがけてごっつんごっつん頭突きしてるし。
背骨をピンポイントはやめてあげて……。
もんちゃんはもんちゃんで怖がりだから絶対ルナとは目は合わせない徹底っぷり。

この後もんちゃんはわたしの膝の上に、代わりにオットの膝の上にはナナが。
そしてその上にルナ。

寝る時にケージに入ってもらおうかと思っていたけれど、オットが

オット
オット

喧嘩もしてないしそのままでええんちゃう?

と言うのでフリーにしていざ入眠。
夜中に目を覚ますと、やっぱりキャベツの近くですやすや爆睡。
仲がよろしいことで……ちょっと寂しいけど……。

猫風邪完治まで

薬を飲ませて数日後、鼻水は止まって鼻の周りに固まっていた鼻水も綺麗に取ることが出来ました。

アンタ……めちゃ綺麗な顔してたんやな……。
風邪でしんどいから目細めて鼻水ガビガビだったから気付かなかったよ。
メガネっ子のメガネを取った姿を見てドキッとする、みたいな昔の少女漫画あるあるをまさか猫で経験させてもらえるとは。
まだ鼻の周りの汚れが取れてないけど目もぱっちりでほんと美人猫(親バカ)。

その数日後、風邪ぶり返した美人猫。

鼻ちょうちんなんて作っちゃって、美人台無し。
鼻が詰まってるせいで口を少し開けて呼吸してるから、寝室がとんでもなく猫の口臭に包まれている状態。
普段ワンニャンの臭い大好きなわたしですら結構キツい……。
まあニンニクめっちゃ食べた時のオットの口臭よりマシだからいいんだけど(飛び火するオット)。

獣医さん曰く風邪を引いている期間が長かったから、風邪が引きやすくなってしまっているらしい。
成長して体力ついていくと風邪も引かなくなるからと。
抗生剤を貰って診察終了。帰りの車でも静かに大人しくしていました。

現在のルナ

獣医さんに言われた通り、成猫になった今では風邪を引かなくなりました。至って健康体。
ほんと良かった。

性格は甘えん坊で、目が合うだけでゴロゴロと喉を鳴らしてきます。抱っこするとわたしの鼻にスリスリと自分の顔を擦りつけてくる子に育ちました。
ちなみにオットには気が向いた時にしかゴロゴロ言わず、鼻スリスリはつい数か月前に初めてしてもらえたようで感動で打ち震えていました。保護したのはオットなのに……不憫……。

先住犬と揉めることもなく、毎日ゆったりとした家猫生活を満喫しておられます。
人間にも威嚇・引っ掻き・本気噛みはゼロ。
爪切りもちょっと嫌がりながらもスムーズに切らせてくれる。
わたしたち夫婦は猫と暮らすのは初めてなので、猫ってこんなもんなのかなあという認識で過ごしていました。

そんな認識を大きく変える出来事があったのですが、これはまた次の機会に。

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